液晶テレビの壁掛けはちょっと憧れますが、賃貸でそもそも無理とか位置や配線周りが触れなくなってしまうとかデメリットも多く、壁にピッタリ寄せられる「壁寄せテレビスタンド」は人気急上昇ですね。
壁寄せテレビスタンドありきで良いと思う
昔はビデオデッキも大きく、基本的にビデオ・DVD・ブルーレイといったメディアがソースだったので収納部分が大きいテレビ台はある意味合理的でした。
テレビ画面のサイズも14インチとか32インチとか小さ目だったので、座ってみるにしてもそこそこの高さが必要でした。
今は55インチや65インチも当たり前で75インチオーバーも昔の液晶テレビくらいの価格になってきました。大型化した画面は従来より低い位置に設置しないと見づらいですし、ネット配信が広まって、テレビ回りにAV機器やメディアを置く必要がなくなってきたのでテレビスタンドの時代が来たという訳ですね。

テレビの下はどうせ空間なのだから収納できたほうがいいのでは?
私も最初はそう思っていました。
何を入れるわけでもないのですが、どうせ台を置くなら収納がたくさんある方がいいハズ!

「空間」の価値を分かってないわね
いわゆる箱型のテレビ台で65インチが乗るものはおおよそW1500mm×D400mm×H400mmのサイズが必要です。
その箱の上にテレビが乗るので、視覚的にはW1500mm×D400mm×H1200mmの壁がテレビスペースとして出現するわけです。
これに対して壁寄せテレビスタンドは台座部分はおおよそW700mm×D450mm×H20mm。
幅は半分で高さがほぼないので視覚的には「床と一体化」できます。
柱の部分はW200mm×D20mm×H600mm。
奥行きがほぼないので視覚的には「壁と一体化」できます。
言いすぎな感はありますが、テレビの画面だけが浮いている状態を作れるんですね。
壁掛けほどのパーフェクト感はなくても、工事や制約なしでほぼ同じ状態を作れるのは画期的です。
何もない空間を作れる=おしゃれ(スッキリ)の効果は絶大でした。
“箱型のテレビ台を置く”ありきで収納量などを検討するのではなく、”テレビ台はスタンド”ありきでいいくらいだと感じています。
ロータイプ一択
テレビは目の位置と水平からやや下に画面の中央が来ると疲れないと言われています。
身長170cmの方の平均座高はおおよそ90cm、160cmの方はおおよそ86cm、150cmの方はおおよそ82cmであり、ソファーなどは座りやすいH40cmあたりを基準に作られています。
まあ背筋をピンと伸ばして面接のようなスタイルでテレビを観る方は少ないと思うので、画面中央がH90cm(H900mm)あたりにあると観やすいかと思います。
ダイニングテーブルからも観るという方は少し高めでもいいですね。

大人気テレビスタンドのEQUALSを参考に見てみます。
やや縮尺が変ですが、画面中央線がH900mmを想定すると、テレビスタンドの調整幅が55.5~75.5cmで十分であることが分かります。
いわゆるハイタイプは店舗や企業の会議室を想定されていると思われますので、一般家庭ではロータイプ一択で良いかと思います。
(ハイタイプが普通における豪邸も”一般家庭”ではないという括りです)
電卓必須な高さ計算
どのメーカーのサイトでも「5cm刻みで自由に調整できます」と謳われていて、確かにその通りですが、電動で上下するわけではないので、テレビをどけてセットするネジ位置を変えて再度テレビをかけなおすという作業が必要になります。
65インチのテレビをかけたり外したりするのは相当大変ですし、破損のリスクも高いです。

図右側の赤丸部分が「ひっかけ部分」になります。図左側の「井形」の上側の横棒に引っ掛けるものです。
テレビをかけていない状態ではテレビの最下部がどのあたり来るか分からないので、スタンドだけの状態で見える「ひっかけ部分の高さ」を基準にします。
視線の位置を先に決める方法
概ねどのメーカーもテレビに対して縦方向に2本の引っ掛け金具を取り付けます。(図の薄紫色部分)
テレビによって引っ掛け金具を留める「VESAのネジ位置」は異なるのですが、結構長い棒で穴が一杯開いているので、ネジ留め位置が変わるだけでひっかける位置はどの機種でもほぼ同じ位置になります。
視線の位置をテレビの中央部分(テレビの高さの半分)としてH900mmの高さに設置すると仮定します。
テレビの高さの半分の位置から引っ掛け金具の位置までを測ってH150mm(図のX)だとすると、H900mm+H150mmでH1050mm(図のY)の位置でひっかければ良いので、テレビスタンドの 「井形」の上側の横棒がH1050mmとなるように高さを調節します。
最後に残った棚設置エリア(図のP)の高さを見て、接続予定のAV機器が収まるか確認して調整します。
今お使いのテレビ台に合わせる方法
いまの視聴感覚と余り変えたくない場合やAV機器が多くてラック部分の高さを先に検討されている方は、先に床からテレビの下辺までの高さを図ります。(図のP)
先ほどと同様にテレビの高さの半分の位置から引っ掛け金具の位置までを測ってH150mm(図のX)だとすると、65インチのテレビは高さが約H800mmなのでその半分との合計はH550mmになります。(図のZ)
テレビの下辺から床までをH500mmとした場合、H500mm(図のP)+H550mm(図のZ)=H1050mm(図のY)となります。
安全そうなものを選んでみる
WALL INTERIOR TV STAND V4
壁寄せテレビスタンドで大人気なのはナカムラ社の「EQUALS」シリーズですね。
ナカムラは家具の卸売りイメージですが、良い製品を出しながらブランディングに成功しましたね。
テレビスタンドのWALLシリーズはバカ売れなんでしょうねぇ・・・
■ WALL INTERIOR TV STAND V4
90インチまでOKで、震度7でも倒れないの動画は結構インパクトありますね。
SHARP監修というお墨付きも大きなポイントだと思います。
木目やホワイトを選べるカラーリングや、柱の部分のカバーがテレビの下辺より上までいくので支柱が丸見えで台無しなんてことがない配慮が素晴らしいです。
サウンドバー用の棚板もオプションで用意されている当りがニーズを掴んでいるなぁと思うところです。
お値段は49,500円。
なんと棚板が別売りに・・・
棚板は8,800円、サウンドバー用棚板Lが11,800円、HDDホルダーは4,378円。
よくあるサウンドバー+HDDレコーダーとかサウンドバー+HDDレコーダー+ゲーム機などの場合、7~8万円前後になりますね。チョット痛い。
安心感とデザイン性で比較のモノサシとなる機種であることは間違いなしです。
KF-860
もうひとつはハヤミ工産社の「TIMEZ」シリーズです。
HAMLexブランドで業務用のAV機器ラックなどを提供しており、家庭用のハイグレードのラインナップもHAMILexブランドでした。一般家庭用途向けにTIMEZブランドを展開しており、安心できるメーカーです。
■ KF-800シリーズ
ロータイプのKF-860は65インチまで対応で台座部分が広めなので気持ち安心です。
カラーはブラック一色で質実剛健な感じですが、棚板とHDDホルダー2個が標準でついているのでお得感満点です。
ブラックで検討中であれば候補に挙がると思います。
お値段は26,127円。
なんと棚板とHDDホルダー2個ついてますからねぇ・・・価格的には最強です。
オプション設定がないので棚板の追加ができません。
しかし台座部分がフラットなので、大型のAVアンプなどもはみ出ないでおくことができます。
デザイン的に台座部分に置きたくないなぁという気持ちも分からないでもないですが、全てはこの価格にやられちゃいます。
専門メーカーでこの価格は魅力的で、私も即ポチでした。
どうにかなるはどうにもならなかった

実際は配線もあるし、こんなにスッキリはしない・・・
ケーブルモールで隠せば何とかなるかな。
メッシュタイプの編組チューブで束ねれば何とかなるかな。
全てのケーブルでスリムタイプを使えば何とかなるかな。
・・・やっぱなんとかならなかったが結論です。

壁寄せの弱点
メーカーの説明や販売サイトでも柱部分の裏側に配線が隠せるとしていますが、動かさない前提でジャストサイズ(長さ)のケーブルが必須ですね。
LAN、TVアンテナはスリムタイプがマストです。
特にAV機器多めの方は要注意です。
ONU、ルーター、HDDレコーダー、BRプレイヤーしか置いていなくて、はみ出ているHDMIケーブルは仮接続なのでこれでも25mm~径の網組チューブもケーブルの力が強すぎて柱の裏に収まりませんでした。
柱の裏が格子になっているとか、インシュロックを結べる穴がいくつかあるとかあれば柱の沿わせて裏で留められるのですが、ツルツルの仕様でして・・・。
柱の上部にはすこし引っ掛けられる形状の部分があるのですが、余ったケーブルをインシュロックで吊り下げてあって満員状態です。
物を増やしたくないけど、ケーブルボックスが一番ラクかなぁと思っています。
さらにミスっ!
ニトリのフェイクグリーンで高さ30cmくらいあれば隠せるのではないか・・・。
高さがあってもじゃもじゃのヤツがなかなかなくて、とりあえず適当に買ってみましたが、

丸見えだね・・・

伸ばすと30cmくらいと書いてあったので、ちょっと小さいかなと思いつつ買ってみましたが、全然届かない!
モノが増えただけで効果なしっ。
素直にケーブルボックスを買うべきでした。
失敗!
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