洗面台はオシャレ寄りか機能寄りか結構方向性が分かれますね。
完全に機能優先な選び方ではありますが、洗面台の選び方と、失敗だった体験をおりまぜながらお伝えします。
まずはサイズを
横のサイズ
マンションだから全て規格ものかと思いきや、意外と870mmとか1080mmとか微妙なサイズで特注サイズを入れているのが洗面台です。
おおむねどのメーカーもW750mm~1,200mmくらいまでラインナップしていますが、機種ごとに対応できるサイズが違うのでまずはサイズをご確認ください。
両面または片面が解放されている場合はお好みで選択できますが、両サイドが壁または壁と洗濯機に挟まれているような場合はコーキングされている内側の寸法しか入らないのでご注意ください。
縦のサイズ
普段お使いの位置からどのあたりまで手が届くか、洗面ボウルの奥や収納の一番奥などちょっと遠いところもどのあたりが使いやすいかを測っておいてください。
メーカー毎に洗面台そのものの奥行や収納の奥行きが異なるので、使いやすい範囲を知っておくのは大事だと思いました。
何はともあれ大きいボウル
ボウルサイズが小さいまたはボウルの両サイドに物を置ける部分が大きいのは一般的におしゃれ系でグレードが上の商品はほぼそのパターンですね。
使い方が悪いのか、水の出しすぎなのか、ホテルのオシャレな洗面台もいつもビチャビチャ・・・。
- 大きいボウルは水のハネが少ない。
- 大き目のものを洗うのに便利。
- お湯につけるようなときにいっぱい貯められて便利。
そうです、大きいボウルは正義です。
あ、これは私の選択基準で、おしゃれにしたいとか2ボウルにしたいとかあれば選択肢も広がるので、カタログとにらめっこしながらプランニングをお楽しみいただけると思います。
ハイバックは必須
前使っていたものは、洗面ボウルの正面上部がミラーだったんですよね。
おしゃれだし物を置ける台になっていたので、ティッシュとか小物を置けて便利でした。
ただ、水はねや掃除のたびに物をどかすのはちょっと面倒で、洗面台からミラーキャビネットまでひとつなぎになっている「ハイバック型」を選ぶことにしました。
ハイバック型ということはほぼ水栓が正面のハイバックパネルかミラーキャビネット下にくることになります。
- 水栓の根元部分に汚れがたまらない
- 水栓の開け閉めをする手がボウルの内側になる
- 水栓台の面積がボウルサイズやキャビネットサイズの拡大にまわせる
- 水栓回りの掃除が圧倒的にラク
そうです、上から吐水は正義です。
どうしても濡れた手で水栓を締めるとびちょびちょになりますし、ハンドル部分を伝って根元部分に水が溜まって汚くなりやすいのが気になっていました。
いざ掃除をしようと思うと、水栓とキャビネットの間に手が入らなくてイライラ。
やはり水は上から下に流れるもので、この上から吐水は合理的だと思います。
メーカー別に比較してみました

■LIXIL L.C.
ハイバック、人工大理石、上から吐水と希望の機能は揃っています。
ゴミをキャッチしやすいとか、排水溝に金属の輪っか(金属フランジ)がないとかは他のメーカーも備えているので、突出したところがないけど抜け目ないといったところでしょうか。
洗面ボウルが16L。
ただの好みですが、水栓がキャビネットのど真ん中から出ているのがどうもイケてなくて・・・「にょっきり?」
あと水栓の先端の黒い樹脂が目立っちゃって、せっかくのおしゃれデザインの足を引っ張っていると感じました。

■ LIXIL ピアラ
ハイバック、人工大理石、上から吐水と希望の機能は揃っています。
左右に振れる水栓や大きい洗面ボウルはそそられます。
洗面ボウルはW900mmの時にはなんと24L。
こちらも好みですが、こっちに向かってくるようなぐにょっとした水栓、やはり水栓の先端の黒い樹脂はどうも好きになれませんでした。
24Lなのですが、左右のモノを置けるスペースの一方が水切り網になっていて、機能を突き詰めすぎておしゃれさが削られすぎちゃったかなと。

■クリナップ S
ハイバック、人工大理石、上から吐水と希望の機能は揃っています。
流レールとステンレス筐体が大きなアドバンテージです。
洗面台の端の方にまとまって流れていく様子は本当にすごいです。
また、水栓とレバーが同じくらいの存在感で「ぽりろん感」がありません。
洗面ボウルが21Lでかなり健闘しています。
LIXILと違って、一段低い位置に人工大理石のカウンター部分を作って、濡れているもの置場と定義しています。
段差は要らないけど、ステンレスの網よりはいいなと思いました。

■TOTO オクターブ
サクアと並んで人気のシリーズですが、こちらも ハイバック、人工大理石、上から吐水と希望の機能は揃っています。
すべり大ボウルがアドバンテージで、水栓部分が棚になっているものも選べて便利そうではあるのですが、物が出しっぱなしになりそうなのと、汚れが気になりそうなので標準タイプが良いかなぁと思いました。
洗面ボウルは左右対称ですっきり気持ちのいい形状です。
ただ・・・12Lしかない!
LIXILやクリナップの半分の容量で機能優先のターゲットを狙うところが惜しいなと思います。
ラインナップが多めなので、デザイン重視と機能重視をはっきりさせればインパクトあるのになぁと。
「奥ひろし」とか・・・小林製薬みたいな感覚ですよね・・・。

■タカラスタンダード リジャスト等
エントリグレードから中上級グレードまでハイバックカウンターのラインナップがあります。選びやすいですね。(ファミーユ/オンディーヌ/リジャスト)
こちらも ハイバック、人工大理石、上から吐水と希望の機能は揃っています。 もちろんタカラなのでホーローのパネルの用意がありますね。
この中でも「リジャスト」シリーズは規格サイズ以外でもフィラーで埋めたりせずにきっちり1cm刻みで合わせてくれる優れものです。
洗面ボウルの容量は17Lで、カウンター部分の右奥がウエットゾーンとしてちょっと低めになっています。
スクエアできれいなカタチなのですが、ちょっと凝縮された感を感じる形状です。なんでだろう。

■トクラス エポック
こちらも ハイバック、人工大理石、上から吐水と希望の機能は揃っています。
とびぬけた機能はありませんが、仕様位置の間口が少し下げられていたり気づかいが感じられます。
ただやはり水栓の先端のグレーの樹脂が気になります・・・。
最終的には洗面ボウルの広さとデザインでクリナップの「S」を選びました。
スクエアな蛇口や流レールのきもちい排水などエントリー~中級グレードのなかでは自分のニーズにぴったり合いました。
従来設備とのギャップが大きかった
キッチン、トイレなどは新しいものに替えたら良くなった感でいっぱいでしたが、洗面台はちょっと違いました。
人工大理石とか言っていましたが、いわゆるアクリル樹脂系のようなイメージ。
叩くと「コンコン」と響く薄い感じの肉厚です。
元の設備はキッチン動揺に「コツコツ」と明らかに石が乗っている感じの重量感だったので、ダウングレード感を最も感じた箇所でした。
またミラーキャビネットも元の設備は奥行きがたっぷりあって収納量は相当ありました。
今回新しいものだから悪くはならないだろうとちゃんと比較しなかった部分が響いてきました。
収納が大きくても洗面ボウルのサイズなどによっては手が届きづらいこともありますが、いわゆる「賃貸仕様かっ!」というくらい収納部分の奥行きが無くて、がっかりしました。
ショールームのすすめ
住宅設備メーカーを4~5社みつくろって全てのショールームに行くのは大変ですが、ぜひおすすめしたいです。
私は面倒だったのでネット情報だけで選んでしまいましたが、洗面台の収納力や素材感、重厚度は実物じゃないと分からないなーとつくづく思いました。
洗面台やトイレは気に入らなくても変えやすい部位ではありますが、使い勝手やデザインの統一感などをパーフェクトにしたい方は、ぜひショールームの訪問をお勧めします。
と、最後は自分に言い聞かせてみました・・・。
両サイドをキッチンパネルにしました
洗面台の両サイドは全面キッチンパネルを貼りました。
もともとはクロスでしたが、洗面台との境目の部分が少し浮き上がるようになってきて、とても気に合っていました。
どうしても水はねはありますし、カウンター部分を掃除するときに水をかけると壁紙へのダメージは大きいので、この際濡れても問題なく、さっと拭いたらピカピカになるキッチンパネルを貼ることにしました。
パネルの部材は安くはないですが、壁紙の補修や気を使いながら使う必要のない洗面台は快適です。
ホーローのパネルだと磁石もくっつくのでいろいろ便利かもですね。
気を付けたいタオル掛け
もう一つの失敗はタオル掛けの位置をきちんと指定していなかったことです。
タオルをかけると裾部分が洗面台に少しかかっちゃうんです。
フェイスタオルの長さはどのメーカーもほぼ同じだと思いますが、お使いのタオルのサイズで一番長いものをかけても裾が洗面台にかぶらない高さにタオル掛けを付けてもらいましょう。
パネルにビス打っちゃっているので、ずらすのはなかなか難しいですし、これから施工される方はお気を付けください^^
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